当研究室では、生体分子の形や動きを「可視化」して、これらの分子が生命を支えるしくみを深く理解することを目的としています。

食品タンパク質・低分子の構造と機能の解析』では、主に「環境応答や情報伝達に関わるタンパク質」を対象として、X線結晶構造解析やNMRにより、立体構造や他の分子との相互作用を可視化し、標的タンパク質がはたらくしくみを明らかにする研究を進めています。標的タンパク質には重要な「膜タンパク質(受容体・輸送体)」も含まれます。また、食品機能に関わるタンパク質や物質生産に利用可能な酵素などの「農学において有用なタンパク質」も解析対象とし、立体構造決定だけでなく、変異導入による機能強化や機能改変も進めています。

食品の機能性とメタボロミクス』では、NMRを食品中の多成分を計測できる「目」として用いて、LC-MSやGS-MSとは異なった視点からの食品分析法の確立を目指しています。NMRによる食品の経時変化(発酵・熟成など)の追跡、品種・産地の鑑別、味予測などの新規手法の開発を中心に進めていますが、NMRだけでは検出しにくい成分や現象もあるので、今後は他の分析方法との組み合わせも進めていく予定です。